議事録に会議の倍の時間をかけていませんか。録音とAIで、会議のあとを5分で終わらせる3ステップ

録音とAIで議事録を作る AIツール

会議が終わった瞬間に、もうひとつ仕事が増えている。

30分の打ち合わせのあとに、1時間かけて議事録を書く。40代になってから会議の数そのものが増えて、この「会議のあと」が地味に効いてきた——という方は多いと思います。

地方の中小企業で社内SEをしています、さかもとです。私も一時期、午後が打ち合わせで埋まった日は、夕方から議事録を3本書くのが当たり前になっていました。

この記事では、会議中にメモを取るのをやめて、録音とAIで議事録を組み立てるやり方をまとめます。特別なツールも有料サービスも使いません。

AIをまだ使ったことがないという方は、先に【2026年版】40代の無料AIツール、結局どれから始める?を読んでから戻ってきてください。

40代の議事録がしんどいのは、書く量ではなく「会議の数」

若手の頃の議事録は、週に1〜2本でした。1本に時間がかかっても、なんとかなります。

40代になって変わったのは、1本あたりの重さではなく本数です。自分が主催する打ち合わせ、他部署との調整、業者さんとの面談。参加する会議が増えれば、そのぶん「会議のあと」も増えます。

しかもこの作業は、やっても評価されません。書いて当たり前、書かないと困る。典型的な、AIに渡すべき仕事です。

その前に:会議中にメモを取るのをやめる

先に結論を書きます。

議事録のために会議中にメモを取るのは、もうやめていいです。

メモを取りながら会議に出ると、話の流れを追うことに注意が向いて、肝心の議論に頭を使えません。40代は発言を求められる側にいることが多いので、ここは実際に損をしています。

やることは、録音しておいて、あとからAIに整理させるだけです。

ただし、録音は必ず一言ことわる

これは手順の前の前提です。

無断で録音すると、法的にどうこう以前に、知られたときに関係が壊れます。私は会議の冒頭で「議事録を起こすので録音させてください」と言うようにしています。目的を添えて言えば、断られたことはほとんどありません。

社外の相手や、機微な話題を含む会議では、そもそも録音しないという判断も必要です。会社に会議録音のルールがある場合は、当然そちらが優先します。

会議のあとを5分で終わらせる、3ステップ

ステップ1. 会議を録音する

スマホのボイスメモで十分です。専用の機材は要りません。

  • 対面 — 机の中央にスマホを置いて録音を開始するだけ
  • オンライン会議 — Teams・Zoom・Google Meet の録画機能を使う(参加者に通知が出るので、同意の確認も兼ねられます)

長時間の会議はファイルが大きくなるので、議題ごとに区切って録音すると後段が楽になります。

ステップ2. 文字起こしをAIにやらせる

録音データを、文字起こしツールに通します。無料の範囲で十分な精度が出ます。

  • Windowsなら Clipchamp(標準搭載。動画・音声から字幕を書き出せます)
  • スマホの標準の文字起こし機能
  • オンライン会議ツールの自動文字起こし機能(これが使えるなら、ステップ1と2が同時に終わります)

ここで完璧さを求めないでください。固有名詞や専門用語は高い確率で間違います。直さなくて構いません。次のステップでAIが文脈から拾ってくれますし、最後に自分で確認します。

会議室の机の中央に置かれたスマートフォン

ステップ3. AIに要約させる

✓ この3つが揃えば、議事録は終わり

  • 録音データ — スマホのボイスメモ、または会議ツールの録画
  • 文字起こし — 誤変換はそのままでいい
  • 指示の型 — 目的/決定事項/ToDo/次回/保留

文字起こしをそのまま貼り付けて、指示を出します。

以下は会議の文字起こしです。読みやすい議事録に整理してください。

・目的
・決定事項
・ToDo(担当者と期限を明記)
・次回の予定
・保留・未決の事項

文字起こしの誤変換と思われる箇所は、文脈から推測して補ってください。
推測した箇所には(推測)と付けてください。

[文字起こしを貼る]

最後の2行が効きます。誤変換を勝手に直させると気づけませんが、印を付けさせれば確認すべき箇所が一目で分かります。

提出できる品質にする「型」を渡す

指示の型そのものについては、こちらで詳しくまとめています → AIの回答が「なんかイマイチ」な理由。40代のための、指示の型「役割・背景・形・制約」

3ステップで出てくるのは、あくまで下書きです。これを毎回そのまま提出できる品質にするのが、型を固定するというやり方です。

社内で使っている議事録のフォーマットがあるなら、それをそのまま指示に含めてしまいます。

以下のフォーマットで出力してください。項目名は変更しないでください。

【会議名】
【日時】
【出席者】
【目的】
【決定事項】※箇条書き。決まっていないことは書かない
【ToDo】※「担当者/内容/期限」の表形式
【次回】
【備考】※保留事項や、議論に出たが決定に至らなかった論点

一度この型を作ってメモ帳に保存しておけば、次からは貼り付けるだけです。毎回同じ形で出てくるので、読む側も確認が速くなります。

私の場合、この型を作ってからのほうが、自分で書いていた頃より議事録の質が安定しました。手で書いていた頃は、疲れている日ほど「決定事項」と「ToDo」が混ざっていたので。

資料が多い会議には、NotebookLMという別解もある

録音した議論だけでなく、事前配布の資料や過去の議事録も踏まえて整理したい会議もあります。予算会議や、複数回にまたがる案件の打ち合わせなどです。

その場合は、Googleが無料で提供している NotebookLM が向いています。文字起こしと資料を両方読み込ませたうえで議事録を作らせると、「前回はこう決まっていた」という文脈まで踏まえた内容になります。

読み込ませた資料の範囲で答えるという性質があるので、手元の資料に書かれていないことを勝手に作りにくいのが利点です。

使い方はこちらにまとめています → NotebookLMとは?会議前の分厚い資料を「根拠つき」で5分で把握する、40代のための使い方

ただ、毎回の定例会議にここまでは要りません。普段は3ステップ、資料が多い会議だけNotebookLM、という使い分けで十分だと思います。

夕方のオフィスの机に置かれた書類の束

社内SEとして、これだけは言っておきたい

⚠ 録音と文字起こしの扱いで、気をつけること

  • 冒頭で必ず録音の許可を取る — 目的を添えれば、まず断られない
  • 社外秘・人事の話が出る会議は録音しない — 便利さより先に判断する
  • 録音と文字起こしは、議事録が完成したら消す — 議事録より元データのほうが生々しい
  • 個人アカウントのクラウドに置かない — 「一時的に」が一番危ない

便利な話だけで終わらせないために、社内のIT管理をしている立場から2つ。

特に見落とされがちなのが、録音データと文字起こしの置き場所です。議事録そのものより、元データのほうが情報量が多く、生々しい発言もそのまま残っています。用が済んだら消す、というルールを自分の中で決めておいてください。

会社に生成AIの利用ルールがあるなら、当然そちらが優先です。ルールがない場合の線引きについては、別の記事にまとめました。

社内で生成AIを使うときのリスクと線引き

もう1つは、最後は必ず自分で読むことです。AIは事実を作ります。数字・日付・金額・人の名前・決定事項の主語(誰がやるのか)。この5つを目視で確認してください。

とくに ToDoの担当者は要注意です。文字起こしで発言者が混ざっていると、担当が入れ替わることがあります。ここを間違えた議事録を配ると、時短どころではない手戻りになります。

まとめ:会議のあとを、仕事から外す

やることを整理すると、これだけです。

  1. 冒頭で一言ことわって、録音する
  2. 文字起こしをAIにやらせる(誤変換は直さない)
  3. 型を渡して、AIに議事録の形へ整理させる
  4. 数字・日付・金額・名前・ToDoの担当者を目視で確認する

最初の1回は、ツールの準備で少し手間取ると思います。2回目からは一気に速くなります。慣れれば、会議のあとの作業は数分で終わるようになります。

40代の時間は、会議のあとの清書ではなく、会議そのものと、そこで決まったことを前に進めることに使うべきです。

こうして日々の作業をAIに渡していくと、次はたいてい「もっと体系的に使えるようになりたい」という話になります。そのときの学び方については別の記事にまとめました。

40代からのリスキリングで挫折しないコツ。現役社内SEが実践する「小さく試す」学び方

まずは次の会議で、録音だけ試してみてください。メモを取らずに会議に出るのが、思っていたよりずっと楽だと分かるはずです。

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