日曜の夜、23時。
明日から仕事だと気づいて、急に気が重くなる。連休の最終日だとなおさらで、テレビをつけたまま何も見ていない、みたいな時間が続きます。
地方の中小企業で社内SEをしています、さかもとです。
この憂うつの正体をずっと「仕事が嫌だから」だと思っていました。違いました。しんどいのは、「明日、何から手をつけるんだっけ」が分からないまま朝を迎えることのほうでした。
午前が溶けるのは、やることが多いからではなかった

休み明けの朝を思い出してみてください。
席について、まずメールを開く。上から順に見ていく。返せるものに返して、判断が要るものは後回しにして、途中で誰かに声をかけられて、気づくと11時半になっている。
午前中まるごと使って、手元には何も残っていません。
やることが多すぎたわけではないんです。開いた瞬間に決めなくていい状態だったから、目に入った順に処理してしまった。優先順位をつける作業を、朝いちばんの、いちばん頭が動かない時間にやろうとしていた。
決めるのが遅いのではなく、決める場所を間違えていました。
日曜の夜、スマホで3つだけ決める
やることは1つです。ChatGPTのアプリに、これを打ちます。
返ってきた3つ(例)
- 休み中に届いたメールを、返信が必要なものだけ3件に絞る
- 今週の締め切りを、カレンダーとタスクを見て1つだけ確定させる
- 机の上とデスクトップの、休み前に散らかしたファイルを片付ける
2行。それだけです。
PCは開きません。日曜の夜に開いたら、そのままメールを見てしまって、結局仕事が始まります。スマホで打って、返ってきた3つを眺めて、寝る。
返ってくるのは、たとえばこういうものです。
- 休み中に届いたメールを、返信が必要なものだけ3件に絞る
- 今週の締め切りを、カレンダーとタスクを見て1つだけ確定させる
- 机の上とデスクトップの、休み前に散らかしたファイルを片付ける
派手さはありません。でも朝の自分は、この3つを見ればいい。それだけで午前の入り方が変わりました。
「30分で終わること」で切る
ここが肝です。時間を切らないと、こういうものが返ってきます。
「今期の資料をまとめる」「引き継ぎ事項を整理する」「チームの目標を見直す」
どれも正しいのですが、朝いちばんに30分では終わりません。終わらないものを提示されると、日曜の夜に見て安心できない。むしろ気が重くなります。
30分と書くと、答えの粒度がそこに合ってきます。
「会議は入れないで」で切る
もう1つの制約は、相手のいる予定を答えから外すためです。
会議や打ち合わせは、自分の意志で動かせません。朝イチのタスクとして提示されても、こちらにできることは「出る」だけです。決めておく意味がない。
外すと、残るのは自分の手が動くことだけになります。
こういう「何を答えに入れないか」の指定は、AIに頼むときの効き方が一番大きい部分です。指示の型そのものについてはAIへの指示の書き方にまとめました。まだChatGPTを触っていない場合は、無料で始められるAIツールから先に読んでもらったほうが早いと思います。
40代の朝イチは、放っておくと他人に埋まる

20代のころは、出社してから考えても間に合っていました。
いまは間に合いません。席に着く前に声をかけられます。「ちょっといいですか」「あの件どうなりました」「すみません、これ確認だけ」。休み明けはそれが溜まった状態で並んでいます。
朝いちばんの30分は、自分で埋めておかないと他人に埋められます。
これは意地悪な話ではなくて、単に年次が上がると相談される側になるというだけのことです。人に聞かれる立場になったぶん、自分の作業に手をつける最初の一手を、前の晩に確保しておく必要が出てきた。
30分で終わることを選んでいるのも、そのためです。1時間かかることを予定に入れると、割り込みが1本入った時点で崩れます。30分なら、たいてい最初の1つは終わります。
この前の休み明けは、始業から3件続けて声をかけられました。それでも前の晩に決めていた1つ目だけは、昼前に終わっていました。決めていなかったら、たぶん手をつけていません。
休み明けの情シスには、朝から行列ができる
情報システムの担当をしていると、連休明けの朝がどうなるかは事前に分かっています。
パスワードの有効期限が休み中に切れてログインできない。VPNが繋がらない。共有フォルダが見えない。休みが長いほど、この行列は長くなります。
つまり私の休み明けの午前は、最初から割り込みで埋まることが確定しているわけです。
だから前の晩に決めておくことの意味が、他の職種より少し切実かもしれません。行列が来る前の30分に何をやるかを決めていないと、その日は自分の作業に一度も触らずに終わります。
休みのあいだに更新が当たっていて、朝いちばんで再起動が始まる。10分間何もできないという相談が、まとめて何人か来ます。
なお、会議そのものが立て込む時期のさばき方は、この記事では扱いません。会議の議事録をAIに任せる方法のほうに書いています。
「自分で3つ書けばよくないですか」
ここまで読んで、そう思った人もいると思います。
もっともです。紙でもスマホのメモでも、3つ書けば同じものが手に入ります。AIが私の仕事を知っているわけでもないので、返ってくる内容は一般的なものです。中身を当ててもらっているのではありません。
正直に言うと、私は日曜の夜に自分で書けませんでした。
考え始めると芋づる式に「あれもある」「これも遅れている」と出てきて、3つで止まらない。止まらないから書くのをやめて、そのまま寝る。翌朝また何も決まっていない。これを何年も繰り返していました。
打ち込んで3つ返ってくるのは、考えることではなく、3つで打ち切ることを外注しているからだと思っています。自分でやると打ち切れなかった。
書ける人は書けばいいと思います。私は書けなかったので、こうしています。
日曜の夜に、3つだけ
連休明けに限った話ではありません。
普通の日曜の夜も、出張から戻った日も、しばらく休んだあとの復帰初日も、同じ形で効きます。月曜の朝に考えると重いことは、日曜の夜に3つだけ決めておくと、少し軽くなります。
明日の30分を決めるのに、たぶん2分もかかりません。

コメント